2022/06/30

漆掻きがはじまりました。

 広島県の安芸太田町では,戸河内挽物の製作に使用される「漆」を採取する,「漆掻き」がはじまりました。


漆掻きの道具を持って,ウルシ植栽地へ出かけます。



「漆掻き用の鎌」で,ウルシの木に向かいながら,下草を刈って道をつけながら進みます。



この鎌で草を刈ると,おもしろいほど,サクサクと草が切れます!


今日は,ウルシの木に,1回目のキズをつけました。



キズからは,汁がにじみ出ていますが・・・まだ,漆にはなっていません。


ウルシの木は,このキズを直そうと・・・「漆」をキズの周辺に作ってキズをふさごうとします。

約5日ほど,待ってから・・・また,1つ,キズをつけます。

そして,また5日・・・また5日・・・と,キズを1つずつ増やしながら,ウルシの木がキズを直そうとして作る「漆」を,数滴ずつ人間が採取します。


一度に大きなキズをつけると・・・ウルシの木は,死んでしまいます!?

ウルシの木を,殺さないように・・・殺さないように・・・キズをつけて漆を採取します。

これを「殺し掻き」と呼びます。