広島県の安芸太田町では,戸河内挽物の製作に使用される「漆」を採取する,「漆掻き」がはじまりました。
漆掻きの道具を持って,ウルシ植栽地へ出かけます。
「漆掻き用の鎌」で,ウルシの木に向かいながら,下草を刈って道をつけながら進みます。
この鎌で草を刈ると,おもしろいほど,サクサクと草が切れます!
今日は,ウルシの木に,1回目のキズをつけました。
キズからは,汁がにじみ出ていますが・・・まだ,漆にはなっていません。
ウルシの木は,このキズを直そうと・・・「漆」をキズの周辺に作ってキズをふさごうとします。
約5日ほど,待ってから・・・また,1つ,キズをつけます。
そして,また5日・・・また5日・・・と,キズを1つずつ増やしながら,ウルシの木がキズを直そうとして作る「漆」を,数滴ずつ人間が採取します。
一度に大きなキズをつけると・・・ウルシの木は,死んでしまいます!?
ウルシの木を,殺さないように・・・殺さないように・・・キズをつけて漆を採取します。
これを「殺し掻き」と呼びます。