2023/07/30

漆掻き(5辺目)

 漆掻きも,今日で「5辺目」。



今年は,試験的に「昨年の続きからの漆掻き」を試しています。

(昨年の続きからと,昨年とはキズをずらした,2種類を試しています。)



現在,日本国内では「殺し掻き」と呼ばれる方法で,漆の採取が行われています。

しかし,当地方では「養生掻き」と呼ばれる方法が主流でした。


以前から「漆の採取が可能な大きなウルシの木の枯渇」は,心配されている問題でした。

「持続可能な漆の生産」を目指して,「養生掻きの効率的な方法」を模索しています。


しかし・・・。

「キズ」を付けると,ウルシの表皮がボコボコに荒れて,その周辺では漆の採取が出来ません!?

「殺し掻き」の方が,「効率が良い」とは,感じています。



昨年は,「まったくキズを付けていないウルシの木」で漆掻きを行いました。

今年は,ほとんどのウルシの木が,「昨年の続き」です。

同じ「5辺目」の漆を比較すると・・・。

昨年の方が,「漆の出が良かった」です。

2023/07/24

漆掻き(4辺目)

 朝の涼しいうちに,漆掻きへ。

今日で,「4辺目」です。



梅雨が明けて,暑くなると・・・漆の出が良くなってきました!



採取した漆も,量が増えて・・・チャポチャポと重さが感じられます。


上を見てみると・・・。



ウルシの木には,たくさんの「実」が,ついていました。

いつも,ウルシの下ばかり見ていて・・・花が咲いていたのも気が付きませんでした。

2023/07/18

漆掻き(3辺目)

 雨が降る前に,漆掻きへ。




草がボウボウに生えているので,鎌で草を刈りながらウルシの木を目指します。



ウルシの木のまわりも,鎌で草を刈って・・・。



ウルシの木の表面を鎌で,ガリガリ。
この,ブーメラン?みたいな鎌は,草刈り用ではなくて・・・「漆掻き専用の鎌」です。
ウルシの木に「キズ」を付ける前に,ウルシの木の表面を削ります。

漆掻きは,今日で「3辺目」。




今日も,ちょっぴりの漆が採取できました。

2023/07/12

漆塗りの工程 その5(ベンガラ中塗り)

 お椀の「下塗り」の続きで,「ベンガラ中塗り」の様子です。


「奥安芸漆」に「ベンガラ」を練りこんで,「和紙」で包んで絞ります。



「中塗り」に使用している「ベンガラ漆」です。
「黒のお椀」や「朱のお椀」なども,「ベンガラ漆」を塗ってから,黒や朱の漆を塗り重ねています。

今回は,「お椀の内側」と「高台の裏」に「ベンガラ漆」を塗っています。






「ベンガラ漆」も,数回塗り重ねます。


この後,「上塗り」を数回行うと・・・完成です!