暖かくなり始めた工房では、お椀の木地の「中ぐり」をしています。
「荒ぐり」の状態で、自然乾燥させていた木地は、乾燥しながら「歪み」が発生します。
この「歪み」の部分を木工ろくろで挽いて、「歪みのない荒ぐり」にする作業が「中ぐり」です。
この作業を見ていても、「荒ぐり」と「中ぐり」の違いが分からないと思います。
「まだ、木が動きたがっているので、仕上げは出来ません」
・・・なんて事を言ってしまうと、
「さっさと仕上げろ!?」と、言われてしまいます。
約60個しか、お椀の木地が取れませんでした。
制作に必要な「トチの木」が、入手困難な為、「出来るときに、出来るだけ」しか作る事が出来ません。
今は、木工ろくろを「お椀用」にセットしている為、この作業が終わるまでは、「お椀」の木地を挽いています。