工房では、木工ろくろに木地を取り付けるときに「釘」が付いている保持具が、ときどき登場します。
「釘じゃない方は、どうやって付いてるの?」と、聞かれることがあります。
そんな「釘の保持具」の次の工程です。
今回の木地には、真ん中に穴がありますが、通常は真ん中の穴が無い状態です。
「釘」に打ち付けて、お椀の外側をおおまかに挽いた木地には、「釘のあと」があります。
お椀の場合は、内側を挽いたら「釘のあと」は、なくなります。
後ろを見ると・・・。
お椀の高台のサイズにあわせて「穴」があいている「保持具」を作ります。
そして、ここにグイッと押し込んで、木地の内側を挽いています。
あとは、軽く「コンッ」と叩くと、木地は「ポロッ」と外れます。
お盆やこね鉢などの大きな物でも、作り方は同じです。
「グッ」と押えたら、木工ろくろに木地が取り付いて、軽く「コンッ」と叩くと外れる。
そんな「保持具」と木地をピッタリあわせるのが、挽物の特徴です。