2022/03/15

戸河内挽物の木工ろくろ体験講座は、現在、行われておりません。

 先日、「木工ろくろに興味があります」と、言われる方の来店がありました。

「木工ろくろをやってみたい!」って感じのお問い合わせは、時々あります。

特に3月頃は、「伝統工芸の後継者の募集はありますか?」と、学生さんらしい方からのお問い合わせがあります。


募集されることは、あまりないと思いますが・・・。

僕は、行政が行っていた「後継者の募集」で、「広島県指定伝統的工芸品の製作者」になりました。

参考になるか?分かりませんが、少し書いておきます。


今から、約20年前・・・。

広島県の安芸太田町(旧戸河内町)で、後継者育成事業として、「戸河内挽物の体験講座」が、3日間行われました。

1日目には、約20人くらいの参加者の方が来ていたと思いますが・・・。

2日目には、5人程度になり・・・。

3日目には、3人程度になっていました。

後継者育成事業は、この3日間で終了しました。

その後、旧戸河内町で挽物を続けていたのは、僕だけだった為、「戸河内挽物の製作者」になっています。

基本的には、「興味」があれば、出来るのかな?と、思います。


その後、後継者育成事業で用意されていた「木工ろくろ5台と道具」を利用して、「木工ろくろ体験講座」を、町内の施設で毎週日曜日に行っていました。

しかし、町内の施設を借りてまで維持し続けられるほどの人気はなくて・・・数年で終わりました。

当時の「木工ろくろ5台と道具」は、町の所有物として施設内で永い眠りについています。

こんな感じで、「戸河内挽物の木工ろくろ体験講座」は、現在、行われておりません。

当時の道具も・・・どうなったのか?知りませんが、たぶん使い物にはならないでしょう。



話が少し変わりますが・・・。

木工ろくろに興味がある方から、「木材の自然乾燥の方法は?」と、質問がありました。


・・・こんな感じです。


戸河内挽物は、原木の状態の「生木」をチェンソーで切って、木工ろくろで仕上げる作品に近い状態に挽いてしまいます。

これを「荒ぐり」と呼び、ビチャビチャの荒ぐりを「サンギ」の上に置いて、自然乾燥させています。

「雨にあたらない」、「直射日光にあたらない」、状態で2年程度、置いておきます。

とくに「乾燥室」と呼べる場所はなく、空いてるスペースに、風が抜ける空間を取りながら置いてあります。



僕の工房には、特別な秘伝も技術もありません。

気になることがありましたら、お気軽にメールか電話でお問い合わせ下さい。